リペアラー
イラストレーターの想一は、高校時代からの友人でノンフィクション作家のミヤビから、彼女が受けた依頼を手伝うように頼まれる。それは40年前、六本木のビルの屋上で遺体となってみつかった男性について調べることだった。当時の警察は事件性なしと判断し、男性は身元の分からない「行旅死亡人」として処理されていた。依頼人の正体も目的も分からぬまま、想一とミヤビは、男性が何者で、なぜひっそりとビルの屋上で亡くなったのかを調査し始める。かつてのビルの住人を巡るうち、カギを握る奇妙な人物に行き着くが、その背後には、二人の想像をはるかに超える、巨大な秘密が隠されていたーー。