文豪たちの怪しい宴

文豪たちの怪しい宴
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討論会からの帰り道、ふと立ち寄ったバー〈スリーバレー〉。そこでの女性バーテンダーとの会話から、彼女が日ごろから感じていた夏目漱石の『こころ』に関する疑問点を論議する羽目に。文学部教授である私が、こんな場末のバーで講義することになるとは。しかも、途中からやってきた宮田という男は、あろうことか『こころ』を○×小説と断言したことで議論は白熱し……。さらに太宰治『走れメロス』、宮澤賢治『銀河鉄道の夜』、芥川龍之介『藪の中』のあれやこれやと、“鯨流”文学談義で贈る、文庫創刊60周年書き下ろし最新作。