心は泣いたり笑ったり

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2018年にニュー・アカデミー文学賞を受賞した、世界に誇るフランコフォン作家のマリーズ・コンデが今年2月に90歳で他界した。フランスのメディアは次々と特集を組み、フランス国立図書館で追悼式典が開かれた。コンデは作家活動のみならず、〈奴隷制を記憶するための委員会〉の委員長として当時のシラク大統領に働きかけ、〈奴隷制廃止記念日〉が制定されるなど社会活動にも尽力した。本書は、奴隷制の遺産を体を張って逆照射した作家の少女時代のメモワールである。

フランスの植民地だったカリブ海のグアドループ。裕福な黒人家庭の末子に生まれ、家ではクレオール語を使わず、何でもフランス式が最高だと育てられた。日常生活では黒人の歴史を知る手立てがなく、白人少女から差別を受け、疎外感を痛感することも。だが留学したパリで出会った友人や書物によって本物の人生に目覚めていく。ユルスナール賞受賞作。
家族の肖像
私の誕生
階級闘争
イヴリーズ
歴史のレッスン
マボ・ジュリ
青い眼がほしい
失楽園
ママ、誕生日おめでとう!
世界一の美人
禁じられたことば
真っ正面からまる見えで
学校への道
森のヴァカンス
自由を我等に?
女性教師とマルグリット
オルネル、あるいは本物の人生
さよならマリーズ、またいつかーー訳者あとがきに代えて