赤毛のアデレイド

いつしかこの心を占めていたのは、
あなたの優しい声と、笑顔でした。

イギリスとオランダの病院間で交流が行われることになり、
赤毛が印象的な小児科の看護師アデレイドが推薦される。
候補者を視察しにオランダから来た医師のファン・エッセン男爵も、
彼女の献身的な働きぶりを見て、ぜひ来てほしいと声をかけてくれた。
無口だけれど、穏やかで魅力的な声で完璧な英語を話す彼。
長身で、笑うと得も言われぬすてきな表情になるハンサムな人……。
アデレイドは気づけば彼のことを考えてしまう自分を戒めつつ、
彼の役に立って喜んでもらいたい一心で、オランダ行きを承諾した。
ところがそこには、金髪に青い瞳のみごとな美貌をそなえた、
彼の“恋人”を自任する上流階級の令嬢が待っていた!

時代を遡って懐かしのロマンスや色褪せない恋物語を味わえるコレクション《ハーレクイン・ロマンス・タイムマシン》。本作は世界中の読者のみならず、数多くの作家たちから愛されるベティ・ニールズが1969年に書いたデビュー作で、2007年に惜しくもこの世を去った友人のアン・ウィールが生前に寄せた賛辞も掲載されていますので、お見逃しなく!