情熱のシーク

通算125作突破の大作家が放つ、
史上最高の“愛してる”!

ローラの目下の仕事は、世界屈指の大富豪グザヴィエを、
異国の余命幾ばくもない老シークと対面させること。
ヨーロッパで生まれ育ち、数多の女性と浮き名を流す彼だが、
なんと、老シークの子息だったことが判明したのだ。
漆黒の髪に、なめらかな褐色の肌、黒曜石のように輝く瞳。
圧倒的な存在感を放つグザヴィエは、ローラの話に憤った。
「僕の父親がシークだなんて、ばかげた空想はやめてくれ!」
感情的にローラを追い返した彼はしかし、ふと思い直すと、
瞳に情熱の炎を燃やして告げた。「その国へ行く。君と一緒に」