一夜のあやまち

出生届けには“父親不明”--
いいえ、あの夜の彼は、
大富豪だった!

若きリアーンは公営住宅に住み、パートタイムの仕事をしながら
4歳になる息子ジョナサンを女手一つで育てている。
けれど、息子にしてあげられることには経済的限界があった。
今、リアーンは意を決し、大富豪ブリンの屋敷へ向かっていた。
5年前にパーティで知り合った彼に惹かれ、純潔を捧げたものの、
名前しかわからず妊娠も出産も告げられずにいた息子の父親だ。
ところが、再会したブリンは言った。「どこで会ったかな?」
二人の出逢いと一夜の思い出を説明したリアーンの心を、
彼の言葉が切り裂いた。「僕はバージンとは寝ない主義なんだ」