恋の罪、愛の罰

「サマンサ?」電話の向こうで、忘れえぬ声がした。
サムをそう呼ぶのは、4年前にミラノで激しく愛しあった
ラファエレしかいない。その結果が予想外の妊娠。
彼のあからさまな拒絶に、サムは流産したふりをして別れた。
しかし今、息子の存在を知って激怒したラファエレは、
3人で暮らすことを強要し、容赦なく彼女を罰しつづけたーー
昼も夜も、彼への想いを燃え上がらせることで。
かつてどれほど情熱的に求め合ったか、思い出させることで。
いくら望んでも、彼に愛される日は二度と来ないのに……。