あの朝の別れから

従姉の追悼式が行われている教会で、
マリベルは世界に名だたるギリシア富豪レオニダスと再会した。
従姉の恋人だった彼にひそかに恋い焦がれ、
2年前の従姉の葬儀後、想いを抑えきれず熱い夜を過ごした。
けれどそれ以来、彼からの連絡はいっさいなかった……。
苦い記憶を振り払い、マリベルは教会をあとにした。
だが、不意に家を訪ねてきたレオニダスに問いかけられる。
「きみには赤ん坊がいるんだね」
マリベルが恐れていた瞬間だったーー彼の子と知られたくない!