大和怪異記

大和怪異記
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宝永六年(1709年)に刊行された編纂者不明の怪談集の本邦初現代語訳。原著は東北から九州まで、古くは奈良時代に残された怪異を短話形式で計105篇おさめた古典怪談のアンソロジーである。

その出典は『日本書紀』をはじめとする歴史書から『風土記』などの説話集まで、古今東西、時代も場所もさまざまだ。

八百万の神、鬼、龍、祟り、怪異、占い、夢枕、輪廻転生、民間伝承……奇怪で不思議なエピソードが次々と登場するが、何より恐ろしいのは、これだけの怪異を一体誰が、何のために蒐集し後世に残したのか皆目分からないことである。

編纂者不明の怪談本という奇書。ジャパニーズ・ホラーの原点ともいえる日本最古の怪談、その禁忌に上方文化評論家・福井栄一が挑む。
古典に関心のある方から、怪談愛好家の方まで、良質な恐怖をひろく楽しめる一冊。