死霊解脱物語聞書〔増補版〕

死霊解脱物語聞書〔増補版〕
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近世の怪談で最も有名だったのは『四谷怪談』や『皿屋敷』ではなく、「累ヶ淵」で知られる『死霊解脱物語聞書』だった。近世初期の関東の農村で起きた死霊憑依事件。鬼怒川沿いの小さな村で何が起きていたのか、真相は何だったのか、この憑霊事件を僧・祐天はどのように解決したのか。
本書は、事件の当事者たちに取材してその顛末を再構成した『死霊解脱物語聞書』の原文に注・現代語訳あらすじと解説を付して現代の読者に供する本格江戸怪談。曲亭馬琴が小説化し、鶴屋南北が歌舞伎化し、三遊亭円朝が落語化した怪事件の記録がここによみがえる。松浦だるま氏による解説等を増補。(発行=白澤社/発売=現代書館)
前口上 累ケ淵怪談について──繰り返される悲劇
解題 『聞書』を読まずして怪談を語る事なかれ!(小二田誠二)
死霊解脱物語聞書(翻刻=小二田誠二、注・現代語訳=広坂朋信)
資料 『古今犬著聞集』巻第十二より 幽霊成仏の事その他
解説 板本仏教説話のリアリティー──『死霊解脱物語聞書』再考(小二田誠二)
増補版解説(松浦だるま)