老年書生のこだわり

老年書生のこだわり
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「こだわり」は人の数ほど広範でかつ多様である。

『もの言える老人のための条件』『新・老年書生の境地』に続く第3弾。

著者が習慣化していること、関心が高いものを中心に、科学的根拠は必ずしも明確とはいえないが、これらのこだわりの成果によって、73歳の著者は心身ともに健康であるという。多くの同年輩の方に読んで、参考にしていただければ幸いである。[第1章]は「老年書生のこだわり」として著者の体験談を披露。(1)健康へのこだわり、(2)書くことへのこだわり、(3)学ぶことへのこだわり、(4)興ずることへのこだわり、とした。[第2章]は「こだわりを捨てて現実と向き合う」として、現在の自己中心的な風潮を改め少し肯定的に見てはどうかという提言。(1)格差社会の現実と向か合う、(2)多様性社会の現実と向き合う、(3)欲に対するこだわりを捨てる、とした。[第3章]は「再びのこだわり」として人間の生き方の基本を改めて問い直し、残された人生の「終活」を想定。(1)期待される人間像ー品性、(2)最後のミッション、である。「こだわり」から入り、「こだわり」を捨て、再び「こだわり」に回帰する。それが著者の希求する生き方である。その過程において著者は、自己の価値を再認し、評価される社会的自己を見出すことができればいいと考える。本書は実践的倫理および処世に関する提言の書である。
はじめに
第一章 老年書生のこだわり
(1)健康へのこだわり
[1]早起き
[2]分散睡眠
[3]鼻うがい
[4]下肢ストレッチ
[5]玉葱スライスと皮と臭い
[6]脳のウォーミングアップ
[7]アメリカンポップス
[8]無心の世界
[9]つかず離れずの人間関係
[10]定期受診
(2)書くことへのこだわり
[1]日記
[2]人生設計
[3]自分史を書く
[4]自称随筆家をめざして
(3)学ぶことへのこだわり
[1]読書に勤しむ
[2]品格を磨く
[3]時代の流れに取り残されないために
(4)興ずることへのこだわり
[1]外国旅行を楽しむ
[2]川柳を楽しむ
[3]温泉・森林浴を楽しむ
[4]行きつけの店の料理を楽しむ
第二章 こだわりを捨て現実と向き合う
(1)格差社会の現実と向き合う
[1]学歴社会
[2]所得格差
[3]職業格差
[4]男女格差
(2)多様性社会の現実と向き合う
[1]LGBTQとの共存
[2]外国人との共存
(3)欲に対するこだわりを捨てる
[1]色欲
[2]金銭欲
[3]出世欲
[4]名誉欲
第三章 再びのこだわり
(1)期待される人間像ーー品性
[1]正直な人
[2]出し惜しみしない人
[3]言行が一致している人
[4]責任を転嫁しない人
[5]人の喜びを喜べる・悲しみを悲しめる人
(2)最後のミッション
[1]子どもたちの国語力を高める
[2]夢を語れる子どもたちに育てる
あとがき