七年の最後

七年の最後
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書かないことで文学を生き抜いた詩人、白石(ペクソク)

北朝鮮で詩人としての道を断たれた白石の後半生を、現代韓国文学を代表する作家がよみがえらせた長篇作。
許筠文学作家賞受賞作

「あなた、もう死んだ人。
 その冬の谷間であなたも凍りつき、あなたの歌も凍りついた。
 でも、春に私はたしかに聞いた。あなたの歌をーー」

望んだけれど叶わなかったこと、
最後の瞬間にどうしても選択できなかったこと、
夜な夜な思い出されることは、ことごとく物語になり小説になる。

「夜は昼のように、昼は夜のように。水は火のように、火は水のように。
 悪が善になり、善は悪になる。
 その廃墟を見つめること、それが詩人のすることーー」

伝説の天才詩人、白石が筆を折るまでの七年間
一九五七年と一九五八年の間
創作不振の作家たちのための自白委員会
私たちがこの世の果てだと思っていたところ
無我に向かう公務旅行
七年の最後