旅の待合室 II

旅の待合室 II
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定住する文明人に旅が非日常となって久しい。しかし、それが人々を魅了してやまないのは、ヒトにはグレートジャーニー(6万年前、世界中に拡散して行った人類の旅路)の記憶が遺伝子に残されているからだろう。旅の目的は千差万別だが、旅と同義の「観光」は「観国之光」(国の光を観る『易経』)、つまり「諸国を見聞し実情を視察する」ことだ。この外観(外に向かって観る)は内観(内に向かって観る)を刺激し、地図のある世界から地図のない世界へ、唯一無二の自分だけの旅となったそれは、あの世まで持っていける珠玉の宝となるだろう。
はじめに

第1章 国の光を観て(観光「易経」)
1 ファストトラベルからスロートラベルへ 〜 コンビニへの道行き
2 ポカラの休日 〜 歩行者天国の一日
3 葡萄は駱駝の背に載って 〜 法薬・秘薬になった
4 追憶の旅で 〜 シンクロニシティという超常現象
5 香りの文化 〜 薫香・焚香の世界
6 私の写真 〜 一期一会の心を写す
7 光陰は矢の如く 〜 孫と旅して 

第2章 風土の中で
 1 砂漠の華 〜 糸で織った宝石
 2 獅子と狼 〜 生物多様性と共生
3 カシミアブームの裏側で 〜 パシミナの道を訪ねて
4 消えたアラル海 〜 船の墓場に立って

第3章 出会いの軌跡
1 偶然という縁(えにし) 〜 ハナレテイテモトモダチダ
2 出会いの軌跡 〜 魅せられし人たち1
3 岳麓(八ヶ岳)の地で 〜 魅せられし人たち2
4 書物を通して 〜 新たな出会いが
5 ラマさんとペガーさん 〜 二人の女性ガイド

第4章 サハラを巡って
1 砂漠の国々 〜 サハラを巡って
2 砂漠の民 ベドウィン 〜 アラビアを旅して
3 アルジェを訪ねて 〜 映画を旅する

第5章 胃は心と体に通る道
 1 モカを捨てた国 〜 挽歌が聞こえる
2 美味から滋味へ 〜 伝統食に軸足を
3 豆は世界を救う 〜 まめまめしきはよし
4 湯気もご馳走のうち 〜 犬食の文化

第6章 心の在りか
1 鈴の音(ね)が聞こえる 〜 花の好きな牛の話
2 もてなし と お(・)もてなし 〜 旅の途上で
3 手当の向こうに 〜 触れ合う文化
4 互いにリスペクトを 〜 男女が協調して生きていくために
5 両性具有と聖性 〜 分けられないことの意味
6 心の在りか 〜 今も昔も
7 君(私)の名は 〜 人生最初のプレゼント

第7章 戦場の記憶
1 戦争とPTSD (心的外傷後ストレス障害 )〜 戦争は麻薬である
2 ハンター キラーに 〜 進化するドローン
3 戦場の記憶 〜 負の遺産を尋ねて

第8章 命の彼方に
1 過ぎ去った人へ 〜 ピアノとギター
2 望郷の音に誘われて 〜 ルーマニア・アルメニアを旅して
3 煩悩の火は消えず 〜 歳は重ねても
4 南の海の彼方に 〜 観音浄土を目指して
5 私の青山 〜 遊行期