あんなにあった酸葉をだれがみんな食べたのか/あの山は本当にそこにあったのか
日本の植民地支配下での幼年時代の田舎暮らしから、何度も入れ替わる支配体制に翻弄される朝鮮戦争下のソウルでの日々、成長期を迎えた少女時代の“家族”との葛藤、時に家父長制を体現する母親との確執、そして一家の大黒柱となり自立した大人の女性へーー。
現代韓国を代表する作家が、自らの波乱に満ちた半生をつづった自叙伝小説、2著を新訳・合本。
鋭い感受性と洞察力、そして抜群の記憶力に基づいて、開城(ケソン)近郊の田園風景の中で過ごした天真爛漫な幼少期、7歳でソウルへ出てから日本の植民地支配からの解放を経て、19歳の時に勃発した朝鮮戦争下を必死に生き延びた凄絶な苦闘の日々を、詳細かつ生々しく描き出した本書は、「小説」として優れた作品であると同時に、「純粋に記憶力だけに依拠」して書かれた稀有な記録の書であるともいえます。
内外で高く評価され、読み継がれる朴婉緒の自伝的小説。累計150万部を超すロングセラー。
あんなにあった酸葉をだれがみんな食べたのか
再びの序文に
《作家の言葉》 自画像を描くように書いた文章
*
1 野生の時代
2 果てしなく遠いソウル
3 城外で
4 友だちのいない子
5 三角庭の家
6 祖父と祖母
7 兄と母
8 故郷の春
9 たたきつけられた表札
10 暗中模索
11 その前夜の平和
12 輝かしい予感
* * *
あの山は本当にそこにあったのか
《作家の言葉》 私たちはこのように生きてきたの
*
夢を見たんだ、だけどもう見ない
臨津江だけは越えるな
狂った白木蓮
ときには粃も怒りを感じる
真夏の死
冬木立
門外の男たち
エピローグ
……………………
訳者解説
訳者あとがき
現代韓国を代表する作家が、自らの波乱に満ちた半生をつづった自叙伝小説、2著を新訳・合本。
鋭い感受性と洞察力、そして抜群の記憶力に基づいて、開城(ケソン)近郊の田園風景の中で過ごした天真爛漫な幼少期、7歳でソウルへ出てから日本の植民地支配からの解放を経て、19歳の時に勃発した朝鮮戦争下を必死に生き延びた凄絶な苦闘の日々を、詳細かつ生々しく描き出した本書は、「小説」として優れた作品であると同時に、「純粋に記憶力だけに依拠」して書かれた稀有な記録の書であるともいえます。
内外で高く評価され、読み継がれる朴婉緒の自伝的小説。累計150万部を超すロングセラー。
あんなにあった酸葉をだれがみんな食べたのか
再びの序文に
《作家の言葉》 自画像を描くように書いた文章
*
1 野生の時代
2 果てしなく遠いソウル
3 城外で
4 友だちのいない子
5 三角庭の家
6 祖父と祖母
7 兄と母
8 故郷の春
9 たたきつけられた表札
10 暗中模索
11 その前夜の平和
12 輝かしい予感
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あの山は本当にそこにあったのか
《作家の言葉》 私たちはこのように生きてきたの
*
夢を見たんだ、だけどもう見ない
臨津江だけは越えるな
狂った白木蓮
ときには粃も怒りを感じる
真夏の死
冬木立
門外の男たち
エピローグ
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訳者解説
訳者あとがき