欅の里

欅の里
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ー誰の心にもある懐かしい風景と思い出ー。
家族全員が揃って平和な食卓を囲んでいた終戦の日の青い空、祖母に作り方を教えてもらったゆでまんじゅう、涙を浮かべながら初めて子供のおむつを洗濯した井戸端、息子に手を引かれ幸せそうな姑の姿を見た花菖蒲の公園・・・。
人には誰しも、いつまでも消えることのないそんな心の風景がある。
昭和7年に生まれ、結婚後は主婦として家族を支えた著者が戦前から戦後、そして平成の時代を駆け抜けた自身の人生を振り返る。
哀愁のなかにもユーモアが溶け合う心地良い筆致で紡がれた人生エッセイ集。
[目次]
はじめに

 花菖蒲(はなしょうぶ)
 私の庭造り
 晴れたり 曇ったり
 八丈島のおじいさんと牛
 トイレ雑感

 悦ちゃん
 騎馬戦
 西瓜
 爆撃
 終戦 八月十五日
 盆踊り
 私の部屋
 生活学校
 N先生
 ゆでまんじゅう
 母
 父の再婚
 仏の姿
 叔母の想い出

 四畳半
 父の言葉
 私の新婚生活
 家を建てる
 単身赴任
 想い出の麦畑
 メロン
 書き初め
 壷
 骨折
 完璧と寛容
 暮らしアラカルト
 一枚のビラから
 花に囲まれて
 鯉のぼり
 別れ
 ひょうたん記
 大黄河の如くに
  第二の青春の日々
あとがき
著者略歴