樹下聴風の記

樹下聴風の記
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彫刻をライフワーク、建築設計を生業として歩んできた著者が折々気づいたこと、考えたこと70篇を綴ったエッセイ集。セザンヌと水墨画そしてジャポニズム、写真と写実、建築といったことから、音楽、歴史、さらには日本国憲法やマンガ、韓流時代劇ドラマまで内容は多岐に渡る。それぞれに見られる著者の鋭い視点は、著者の共感を呼び、新たな気づきにつながっていくであろう。

ー文章は人が生きた証である。寒河江さんは、今まで生きてきた多彩な人生の歩み、類いまれな感性が捉えたもの、その中で出会ったものを糧に、まさに、いま、ここに、現在形で表現しているのが大きな魅力だと思う。読者は、その魅力を心ゆくまで、存分に味わえばいいのだ。

長尾重武氏(武蔵野美術大学名誉教授、元学長、建築史学者、詩人)